悼宮岡計次先生
年の花委員、年の花講師の宮岡計次先生が二月二十八日逝去と訃報に接したのは、二月二十九日、俳人協会の年度総会の折であり、誰もが、まさかと自分の耳をうたがったのでありました。
折しも年の花三月号が出来上り、年の花集の選者は宮岡先生だったのです。
一寸検査とのことで、係りは入院中の先生へ選や選評をおねがいしてあり、出来上りを奥様が、わざわざ事務局へお届け下さいました。その時も、宮岡先生のご容態には安心なものがありましたので、一週間もすればお帰りになることでしょうと、心配もせずにおりましたのに、何ということでしょうか。
宮岡先生は昭和二年東京生、昭和三十五年風に入会し澤木欣一に師事。昭和四十五年に風同人、風編集長、俳人協会幹事、俳句文学館図書委員と責任のある立場にいられ、又平成元年に初めて俳人協会から出版された、吟行案内の第一号、武蔵野吟行案内には全力投球され忽ち売り切れになって再版したのです。
年の花講師になられて、お忙しい中を、いつも誠実に対処され、私共にはいつでも優しく温和なお顔やお声でつきあって下さいました。何をするにも一事一事が綿密で、静かな中にも厳しさを感じ、そのお仕事振りは確として厳正でした。
年の花の選に対しても、その姿勢はつづけられ、三月号の選は、宮岡先生の最後の御執筆ではなかったでしょうか。
本当に、有難うございました。
これから「花」という時を急逝され、誠に残念の一言です。唯々宮岡計次先生のご薫陶を偲び、御冥福をお折り申し上げるのみでございます。合掌
(小島千架子)
(社)俳人協会
年の花委員会